厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取量は350gですが、毎日それだけの量を摂るのは手間がかかると感じる人も多いのではないでしょうか。
忙しい日や料理が面倒な日には、コンビニ野菜を利用すれば手軽に野菜を摂取することができます。
ただ、『コンビニ野菜で栄養は取れるのかなあ』『何か危険な成分が含まれているんじゃないの?』などと不安に感じる人もいることでしょう。
この記事では、コンビニ野菜の栄養や安全性、有名コンビニチェーンの野菜のこだわり、カット野菜の保存方法などについて説明しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
本サイトのリンクにはプロモーション(広告)を含むものがあります
コンビニの野菜はなぜずっと「シャキッ」と新鮮な見た目なのか
コンビニ野菜がずっと「シャキッ」と新鮮な見た目なままである理由は、原料となる野菜と加工で使用される機器を徹底して殺菌・洗浄しているからです。
洗浄には『次亜塩素酸ナトリウム』というものが使用されていますが、この成分によって野菜についている菌や微生物を取り除き、安全な商品にすることができるんですよ。
また、コンビニ野菜では『コールドチェーン』という仕組みが利用されているのですが、これも野菜の鮮度を高く保つのに役立っています。
『コールドチェーン』というのは、収穫された野菜を商品にして店舗に届けるまでの間、一貫して温度を低温に保つ仕組みです。
いわゆる青果物のコー一ルド・チェーソでは,生産物を収穫直後より消費に至るまで一貫して適正な低温条件下におくことにより最大限に良品質を保持するのが理想であるといえる
この仕組みにより、温度変化による野菜の品質の低下を防ぐことができるんです。
コンビニ野菜が「体に悪い・危険」と感じるわけ
コンビニ野菜の殺菌に使われている「次亜塩素酸ナトリウム」は、厚生労働省が認めている食品添加物であり、安全なものです。
ですが、「次亜塩素酸ナトリウム=体に良くない」と感じる人も多くおり、その理由として
- 漂白剤として使われる次亜塩素酸ナトリウムを口に入れるのは怖い
- 発がん性のある『クロロホルム』が生成される可能性がある
などが挙げられます。
確かに高濃度の次亜塩素酸ナトリウムには肌荒れを起こしたり、誤飲すると吐き気や嘔吐を起こしたりといった危険性があります。
しかし、漂白剤などで使われる次亜塩素酸ナトリウムは約5%で、カット野菜の殺菌に使用される濃度は0.005〜0.02%であり、さらに製造工程の最後に水で洗浄されているんです。
また、消毒薬のトップメーカーである健栄製薬が実験を行なっていますが、「亜塩素酸ナトリウム」をマウスやラットに投与しても発がん性は認められておらず、人体にも悪影響はないと考えられます。
- マウスに500ppm及び1000ppm次亜塩素酸ナトリウムを飲料水として投与したところ、軽度な体重増加抑制が見られたが、発癌性は認められなかった。
- ラットを用いた発癌性試験(雄;0.05%,0.1%、雌;0.1%,0.2%、イオン交換水投与)においても発癌性は認められなかった。
【カット野菜】コンビニ3社の製造工程を比較
セブンイレブン
- 消費地の近くで国産野菜を収穫し、その場で低音保管
- 『HACCP』の手法を利用して野菜の品質を管理
- 配送車→仕分けセンター→生産工場→店舗の棚まで一定の温度で管理
セブンイレブンの野菜は、『HACCP』という宇宙食の安全性を確保するために開発された衛生管理手法を利用し、野菜の品質を保つ工夫をしています。
HACCPとは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようする衛生管理の手法です
『HACCP』の管理は、
- 原材料の受け入れ検査
- 調合比率の確認
- 温度・充填量の確認
- 密封性の確認
- 熱処理(重要管理点、殺菌温度や時間を連続的に監視)
- 冷却(水質・水温の確認)
- 包装(衝撃・温度の確認)
- 出荷
という手順で行なわれており、1つの工程ごとに確認がされているんですよ。
『HACCP』とは具体的にどんな手順で品質管理をしているのでしょうか?その手順が書いて頂きたいポイントです
セブンイレブン:使用している野菜の産地はどこ?
セブンイレブンで使用している野菜は、9割以上が国内で生産されたものです。
また、同じ国内生産の野菜の中でも、なるべく消費地の近くで収穫されたものが使われています。
地元の野菜を使用することで、味や鮮度の良い安全な商品を製造することができるんですよ。
さらに地元野菜を使用することにより、新鮮で栄養があるだけでなく、食材の輸送エネルギーも抑えられるので、環境にも配慮できるというメリットもあります。
ローソン
- 工場に届いた野菜を切る
- 野菜に付いた雑菌や汚れを丁寧に取り除く
- 冷水で徹底的に洗浄する
ローソンではカット野菜に合成着色料や保存料を使用していません。
野菜はカットされた後、『次亜塩素酸ナトリウム』を使ってしっかりと洗菌や微生物を取り除き、その後はに冷水でも徹底的に洗浄されています。
洗わないで食べられるので、忙しい日でも手軽に野菜を取り入れることができますね。
ローソン:使用している野菜の産地はどこ?
ローソンでは『ローソンファーム』という、生産者の顔が分かる野菜を届けるための農場を持っており、そこで生産された農産物がカット野菜やサラダの原料となっています。
この農場は北海道から鹿児島まで、全国23ヶ所で展開されており、そこで栄養たっぷりの野菜が作られているんです。
JGAP(農産物)は食品安全・労働安全・環境保全・人権福祉など持続可能な農場経営への取組みに関し、日本の標準的な農場にとって必要十分な内容を網羅した基準となっています。
ファミリーマート
- 収穫した野菜はすぐに移送
- 配送車→仕分けセンター→工場のチルド保管庫まで10℃以下で管理
- キャベツをふんわりカットできる『高速丸刃スライサー』を使用
- 店舗の棚で3〜8℃で管理
ファミリーマートの野菜は、『コールドチェーン』の仕組みを利用して移送中や製造工程での温度変化を防ぎ、野菜の鮮度を高く保つ工夫をしています。
また、『高速丸刃スライサー』が新たに工場に導入されており、キャベツがふんわりとした仕上がりになっているんですよ。
さらにファミリーマートの製品は、『ISO9001』に基づいた厳しい点検が行なわれているんです。
ファミリーマート:使用している野菜の産地はどこ?
ファミリーマートの製品で使われているレタスは標高・産地・土壌・生産者を指定し、収穫後から店舗まで低音管理されたものです。
生産者や産地だけでなく、標高や土壌まで管理していることから、カット野菜の質や栄養に対するこだわりの強さが伺えます。
レタス以外の野菜も国内産のものが使用されているので安心感がありますね。
さらに配送方法にもこだわっており、品質維持のために力を入れていることが分かります。
コンビニ野菜に栄養はあるのか?
上記のように大手コンビニでは、徹底した品質管理と輸送管理で高品質な野菜を取り揃えているので、栄養については申し分ないでしょう。
また水溶性ビタミンは家庭で水洗いするだけで流出するので、水道水で洗った野菜と、次亜塩素酸ナトリウムで洗浄されたコンビニ野菜にさほど栄養の差はありません。
これは、日本調理科学会21年度大会でキューピー(株)が提出した、「洗浄方法の違いによってカットレタスのビタミンCやミネラル類に有意な差は確認されなかった」という調査結果で明らかにされています。
調製したカットレタスの栄養成分データについて比較した結果、いずれの栄養成分においても各調製試料間に有意な差は確認されなかった。
コンビニ:カット野菜の消費期限
コンビニ野菜の消費期限は、だいたい3〜4日程度です。
コンビニ野菜には必ず加工年月日と消費期限の表示がされているので、購入するときにはそれを必ず確認するようにしておきましょう。
また、この消費期限は開封していない状態で保存している場合のものです。
一旦開封したコンビニ野菜は品質の保証がされておらず、食あたりなどを起こす危険性も考えられるので、消費期限に関わらず早めに食べ切るようにしましょうね。
コンビニ:カット野菜の保存方法
コンビニ野菜は保存せず、使い切るのが基本です。
ですが、どうしても余ってしまうということもあるでしょう。
そんな時には、
- 冷凍保存する
- 干し野菜にする
- 料理に加工してから保存する
といった方法を利用すれば保存することも可能です。
ただし、レタスやもやしなどの水分が多い野菜は、干し野菜や冷凍には向かないので注意しましょう。
おすすめのコンビニ野菜5選
セブンイレブン
ツナと玉子のサラダ
野菜たっぷり!豚しゃぶパスタサラダ
旨塩仕立て!三陸産わかめのチョレギサラダ
ロメインレタスのシーザーサラダ
グリルチキンのパスタサラダ
ローソン
シーチキン&コーンサラダ
パリパリ麺と食べる!パリパリサラダ
緑黄色野菜のサラダ
豚しゃぶのサラダ
蒸し鶏とわかめのこんにゃく麺サラダ
ファミリーマート
チョレギサラダ
ハムと北海道産ポテトのサラダ
オクラとなめこのネバネバサラダ
野菜スティック
フレッシュ野菜サラダ
コンビニ野菜についてのQ&A【まとめ】
Q1:コンビニ野菜は安全に食べることができるのか
上で紹介したいずれのコンビニも品質管理を徹底しており、原材料の産地にもこだわっているため、安全で美味しい野菜を食べることができますよ。
よく危険なものではないかと心配される『次亜塩素酸ナトリウム』も安全なものなので、安心して食べてくださいね。
Q2:コンビニ野菜を食べて健康になれるの?
自炊する時間がなかなか取れない人も、コンビニ野菜を利用すれば簡単に野菜の摂取量を増やすことができますよ。
ただし、野菜だけ食べていれば健康になれるというわけではないので、他の食材もバランスよく食べるようにしましょう。
Q3:コンビニのカット野菜と八百屋さんの生野菜では何がちがうの?
コンビニカット野菜が八百屋さんで売られている生野菜と違う点は、洗浄・熱処理・食中毒予防などの加工処理がされてるという点です。
ただ、脂溶性ビタミンは加工後も残りますし、コンビニ野菜には手軽に食べられるというメリットもあるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
Q4:コンビニ野菜に防腐剤は使われている?
コンビニの野菜には防腐剤は使われていません。
【参考資料】
https://haccp.shokusan.or.jp/wp-content/uploads/2016/05/3_2_22_vegitable_3.pdf
https://www.sej.co.jp/csr/consumer/safety.html
https://www.sej.co.jp/products/anshin/
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html
https://www.family.co.jp/company/news_releases/2016/20160607_02.html
https://www.family.co.jp/sustainability/material_issues/safety/fair.html
https://haccp.shokusan.or.jp/wp-content/uploads/2016/05/3_2_22_vegitable_3.pdf
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000168026.pdf
https://www.kenei-pharm.com/medical/countermeasure/toxicity/05.php
https://www.saladclub.jp/kodawari/process/